年が開けてからにしん漬けを毎日少しずつ食べていました。我慢できずに、たくさん食べてしまうときもありましたがもったいないので少しずつ食べるのを基本としていました。
しかし、少しずつ食べていてもいつかは全部食べつくしてしまう時がやってくるのでした。先日ついにその時が来て、今シーズンのニシン漬けが大好評につき完売となりました。本当に大好きなので名残り惜しいです。
みっともないですが、最後に保存容器に残ったつけ汁も飲み干してしまいました。にしん漬けと一緒に送ってきてくれた粕漬けがあるのですが、今度はその粕漬けを頂きます。
にしん漬けを先に食べる理由は2つあって、最大の理由は冷蔵庫に入れておいても発酵が進んでしまうのでキムチのように酸っぱく味が変わってしまうからです。キムチもそうですが、すっぱくなったのが嫌いというわけではないのです。むしろ酸っぱくなった方が好きです。
それでも、酸っぱくなるまでの味の変化を楽しむには、使ってから少しずつ食べていき、味の変化を追っていくことで、味を満喫することができます。
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にしん漬けと並行して粕漬けも食べたいところですが、それをやってしまうと冷蔵庫のスペースの問題やにしん漬けを食べるスピードなどを考えるとじっくりとにしん漬けを食べてから、粕漬けを食べるという今のスタイルが私に合っていると感じているので、毎年このくらいからのお楽しみになります。
さて、今年の粕漬けの袋を開けてみました。するといつもの年と雰囲気が違います。明らかに違います。いつもは3種類の野菜が入っているのですが、今年は二種類です。カブ、にんじん、きゅうりが定番なのですが、今年はきゅうりの姿が見当たりません。
実はこの中できゅうりが1番好きなので、軽いショックを受けていたのですが、この理由を作成者である母に電話で聞いてみました。すると、夏に雨が続いてきゅうりがさっぱり取れなかったとのこと。
いつもは、夏きゅうりがたくさん取れる時期に収穫後、軽く塩で下漬けておいて、秋に粕漬けとして仕込むようなのですが、きゅうりがさっぱり取れなかったので、今年はきゅうりが入らない粕漬けとなったとのことでした。
きゅうりは年中売っているので、買って漬けたらどうかとも思ったのですが、買った野菜で漬物を漬けると言う概念はないようでした。電話で話していてそのように感じました。
きゅうりを買っても金銭的にはそんなに負担ではないと思うのですが、畑(家庭菜園)で取れた野菜を保存食として漬け込むのがそもそもの漬物なんだな~としみじみ。
きゅうりが取れなかったら保存のしようもないので、今年の粕漬けはカブとにんじんのみという結論だったようです。飽食の時代で育ってきているので、親世代と感覚が違うんですね。
お金を出したらなんでも食べることができる今の時代に感謝するとともに、漬物をつけるという手段は夏にたくさん取れた野菜を保存して野菜が取れない冬期間に食べるという知恵だということをしみじみ思い知ることができました。