全粒粉のパンが気になっていて、たまに焼いてみるのですが、なかなか膨らみにくいのが悩みです。それも強力粉に三分の一程度まぜてという感じで本などのレシピどおりに作っていました。
前回はクリームチーズとレーズンを入れて焼きました。【全粒粉入りクリームチーズとレーズン入りパン作り】この時の粉がまだ残っていたので、焼いてみることにしました。
ドライイーストは便利で発酵の時間も読めて大変にありがたく使わせていただいておりますが、天然酵母の優しさにすっかり魅了されています。天然酵母のパンを作るにはまとまった時間が必要なので、たまにしか作ることができないのが寂しい限りなのですが、今回全粒粉100%でしかも酒粕酵母をつかってパンを焼いてみました。
全粒粉100%の天然酵母で作ってみたいと何年か考えていました。膨らまないのは覚悟でとりあえず作ってみましょうと軽い気持ちでやってみました。
Contents
酒粕酵母作り
まず酒粕から酵母を作ります。清潔な容器を用意します。一リットルくらい入るガラスの瓶を使いました。写真を撮り忘れていました(汗)。
この時期は豊富に酒粕が売っているので、酒粕で酵母を起こすにはいい時期です。今は酒粕が売っている最後のチャンスです。酒粕は年中売っているのですが、冬は日本酒を仕込む時期なので、豊富に酒粕が店頭に並びます。
酒粕選びも酵母がたくさん入っていそうなものを選びます。できたら大手の酒造メーカーよりも地元の酒蔵のものが良いと思います。しかも板状のものよりも柔らかく絞っている酒粕の方が、固く絞っていない分酵母を取りやすくなる確率が高いです。
- 酒粕 50g
- ぬるま湯 200g
この分量で始めます。酒粕とぬるま湯をまぜて常温で置いておきます。気温によってはその日のうちにブクブクとしてきます。酒粕の状態でも左右されるのでじっくりと取り組むと楽しい気分でいいです。せっかく楽しいことをしているのに、イライラするのはもったいないです。
ぬるま湯に使う水は水道の蛇口についている浄水器の水をお風呂の温度くらいまでヤカンで加熱して使っています。
ブクブクしてくると容器を揺すって混ぜます。箸などは使いません。雑菌が入るリスクを回避するためと言ったらもっともらしいですが、単にそのほうが簡単なので容器を揺すっています。
元種、中種作り
ブクブクしてきたら酵母を使って元種を作っていきます。この工程も写真を写していませんでした。
- 酒粕酵母液 50g
- 全粒粉 50%
清潔な容器を用意していれます。入れる前によくまぜるか、いれてからまぜるかどちらでもいいのですが、いれてから混ぜると瓶の側面が汚れてしまうので、どちらかと言うと混ぜてから入れるのが好きです。はじめだけなんですけどね。この先どんどん増えて行くので、どちらにしても大差はありません。
はじめいれた量を記録しておくために、輪ゴムなどをかけておきます。輪ゴムは動いてしまうので、マスキングテープなどを貼っておくと動かなくて良いです。
24時間後元種を継ぎます
丸一日で二倍くらいの量になりました。そこで元種をついでいきます。この時間は気温によって大きく左右されますので、状況を見ながら行う必要があります。
- 酒粕酵母液 50g
- 全粒粉 50%
一回目と同じ量でついでいきます。この分量自体で混ぜてから、全体を混ぜていきます。
もう一回ついでいきたかったのですが、休みの関係で時間が取れなくなったので、この翌日燒くことにしました。
一次発酵
今回はフライパンで焼いてみたくて、ホットケーキをイメージしていますので生地は柔めにしました。残っている全粒粉をすべて入れてぬるま湯を加えて少しやわめの生地にしました。この時、膨らんでくれるようにおまじない程度に砂糖小さじ1くらいと、塩をひとつまみいれました。
ここでこねないで作ってみようと思っていたので、まぜてからこねませんでした。柔らかいのでこねることはできない状態です。このあとコネとは違いますが、ヘラでこねるように何回かまぜて全体をまとめました。
この状態から一次発酵させていきます。ラップをかけて、オーブンレンジの発酵機能を使って、発酵させていきます。とりあえず1時間で試してみると、膨らみが足りなかったので、さらに一時間発酵させました。
それでだいたい2倍くらいになったので、一時発酵は終了しました。
フライパンで焼く
一次発酵させて、そのまま燒くことにしました。フライパンで焼きます。クッキングシートを使わずに、太白胡麻油で焼くことにしました。
生地を流し込んだところ
柔らか生地だと思っていましたが、フライパンに流し込んでみると、想像よりも硬かったです。
焼き始めて数分経過
気泡が出てきました。ホットケーキを焼くのに似ています。パンをフライパンで初めて焼くし、このようにこねないでしかも柔らかい生地は初めてなので全く未知の世界です。どうかおいしくなってくれますように。
ひっくり返して蓋をした
10分焼いたところで、縁のほうが茶色くなり、火が通ってきたので、ヒックリ返しました。焦げてくっついていないか心配しましたが、くっつきも焦げもありませんでした。
オーブン効果を出すのに、蓋をしてはどうかと思い蓋をしてみることに。蓋をして初めてわかりましたが、かなり水分が出ていました。このあと10分焼いて、ひっくり返してさらに5分焼きました。
焼き時間は10分+10分+5分の合計25分。
完成
焼きあがってまな板に載せたところ。
美味しそうな焼き上がりになりました。火加減はずっと弱火。上部がシワのようになってしまった原因は、ひっくり返した時にできたもの。ホットケーキと違い空気の穴がそのまま残ってしまっています。
半分にしたところ、もう少し膨らんでくれるかと期待していましたが、ずっしりとして仕上がりです。フライパンにいれて、2次発酵をさせた方が良かったようです。
実食・感想
16分の一のサイズにして食べました。全粒分100%は初めて食べましたが味わいがあり美味しかったです。
全粒粉は米で言うと玄米だということを知り、どのような味がするのか興味があり今回初めて全粒粉100%で作って見ました。全く未知のものだけに、どのような味のパンになるか心配しておりましたが、結構美味しいです。家族も全員美味しいと言ってくれました。
米国や欧州などパンを常食通している国では、全粒粉やライ麦のパンをよく食べているとネットで見て納得しました。白い粉のパンよりも味わいがあります。サンドイッチを作るなら、全粒粉やライ麦のパンが合うみたいです。今度はパン型にいれて焼いてみるのもいいですね。
手探りのレシピでこれだけ美味しいのですから、突き詰めていけばさらに美味しくなること間違いありません。すっかり全粒粉のファンになってしまいました。
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